月明かりのない今宵
【必要以上の】うねりにのみこまれないよう
青の水をゆっくりのみ干す。
姿がなくても
輪郭がぼやけても
僕が、あなたが
どんなことで笑い
どんなことで涙するのか
その真ん中を
この透明の中で味わっていく。
あれこれ説明がなくても
あなたが、僕が
自身たらしめる象徴を纏わずとも
エッセンスのしずくが
ゆっくりじっくり沁みこんでくる。
足りない。と
あなたがどんなに泣いても
もっともっと。と
どんなに求めても
僕はじゅうぶん満たされて
あなたを信じて、愛してるということ。
あなたもほんとは
必要なものは足りているということ。
月と太陽。
あなたと僕。
出逢って、重なって
僕の、あなたの、光を
この闇に浮かび上がらせてくれた。