石の色がだんだんと変化している。
絶対的な区切り目なんて
なさそうに見える。
あの日、あの時の僕が
今の僕につながっているみたいに。
今の僕が
まだ見ぬ僕とつながっているみたいに。
はみ出した枝。
せまくて苦しいなら
何かや誰かを傷つけなければ
ここから出てもいいよね。
シートをひいて
太陽に向かって瞑想をする先客がいた。
邪魔をしないように
このベンチで目を瞑る。
風で葉がこすれる音。
鳥たちのさえずり。
近くの高速の音。
野球少年たちの甲高い声。
大好きなこの木のそばで
あらゆるものを吸い込み
体の隅々までめぐらし
僕の内部の光とブレンドしたものを
静かに吐いて
お返しする。
今日という日もありがとう。