執着が消えたら
まるで平衡感覚を失ったみたいに
ふわふわとなっている。
優しくしたり
嫉妬したり
責めたり
そんなしがみつきで
自分自身を保っていたなんて。
まだ、この自由さに慣れていない。
どうして
あれだけ苦しかったこだわりが消えてしまったんだろう。
求めていたはずのとらわれのない世界に
立ち往生している。
変わりゆくこととは
そんなものなのかな。
電撃が走ったようなドラマチックなものでもなく
気付けば
景色が変わっているのか。
もしかしたら
これが
流れに乗る、ということなのかな。
これは
一つの執着を終え、いい方向に行っているという感覚があるのと
味わったことがない
裸のままの自分が一人。
みたいな、不安感も否めない。
考え出したら、きりがない。
もうすでに
次へと出発してしまっているみたいなので
理由を探したり
答を用意したりせず
自分のすべてがどう応えるのか
観ていこう。
またしがみつく別の対象を探し出さないように
しばらくこの未知の感覚を
観察していく。